Ethereumはロシア系カナダ人のプログラマーであるヴィタリック・ブテリンによって開発されました。
分散型アプリケーション(Dapps)およびスマートコントラクトを記述し、実行するためのプラットフォームです。
Solidityというプログラミング言語を用いることにより、Etheriumのブロックチェーンを利用すれば誰でも分散型アプリケーション(Dapps)を作成することができ、スマートコントラクトを実現することが可能になります。
そしてEthereum上では、Ether(イーサ)という内部通貨を消費し取引を行います。
Etheriumのブロックチェーンは、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)という仕組みによって二重支払の検知・防止を行っており、内部通貨であるEtherは、採掘(マイニング)によって産み出されています。
ただし、近い将来、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行するとアナウンスされています。
単なる仮想通貨を超えた「プラットフォーム」としての役割を持つEtheriumは、「決済システム」であるBitcoinとは異なる存在意義を有しています。
スマートコントラクトの仕組みを用いて、これまで数多くのICOが実施されてきました。
Etheriumというプラットフォームから登場した仮想通貨としては、AugurやOmiseGo、EOSなどが挙げられます。
これらは「ERC20」という仕様に準拠しているため、「ERC20トークン」と呼ばれています。
EtheriumはSolidityというプログラミング言語によって様々な分散型アプリケーション(Dapps)を開発したり、スマートコントラクトを実行させたりすることが可能です。
その反面、システムが複雑な仕様であるがゆえに脆弱性が生まれ、そこを利用されてしまう場合もあります。
「The DAO」の事件など過去に何度か巨額のEtherを凍結させてしまう事態も起こりました。
この事件が発生した際、Etheriumの開発コミュニティは、
「事件前の状態に巻き戻すべき」と主張する勢力
と「正常な動作の結果なので巻き戻すべきではない」と主張する勢力
に分裂し、結果的には前者の意見が採用され、事件前の状態まで巻き戻されることになりました。
なお、巻き戻しに不満を抱く後者の勢力はハードフォークの際に「Etherium Classic」という新しい通貨を誕生させました。
現在もEtheriumのコミュニティはヴィタリック・ブテリンを中心に開発を継続しており、製薬会社のメルクや日本の自動車製造会社のトヨタといった大企業も「エンタープライズ・イーサリアム・アライアンス」のメンバーとして支援を行っています。